自民派閥“パー券裏金疑惑”を岸田首相ノンキに傍観…自分も告発対象なのに危機感ゼロの裏事情

公開日: 更新日:

 自民党の各派閥がパーティー券収入の一部を政治資金収支報告書に記載せず、せっせと裏金づくりに励んでいた疑惑は、この週末に報道が一気に進んだ。

【写真】この記事の関連写真を見る(12枚)

 最大派閥の安倍派は、直近5年間で不記載が数億円に上る可能性があり、東京地検特捜部が政治資金規正法違反容疑での立件も視野に調べている。

 二階派も所属議員がノルマを超えて販売した分を派閥の収支報告書に記載しないまま、議員側にキックバックしていた疑いがあるという。不記載の総額は5年間で1億円を超えるとみられる。

「安倍派では1000万円超のキックバックを受けていた所属議員が複数いるらしく、13日に臨時国会が閉会したら、特捜部が議員の事情聴取を本格化させるといわれている。過去のリクルート疑獄のように、特捜部に何十人も呼ばれるようなことになれば自民党は大混乱です。万が一、派閥幹部などの大物議員が逮捕でもされたら政権が持ちませんよ」(自民党ベテラン議員)

 逮捕者が続出すれば永田町は紛糾、世論の猛反発も必至なのだが、岸田首相は例によって「国民から疑念を持たれるとすれば大変遺憾」とか言うだけで、他人事のような態度を取り続けてきた。

 4日の自民党役員会では、事態の深刻さに気づいた岸田首相から各派閥に向けて、何らかの具体的な指示があるのではないかと注目されたのだが、「遺憾であり、状況を把握しながら党としても対応を考えていく」と相変わらずだった。党総裁としての指示はなく、派閥任せのままだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • トピックスのアクセスランキング

  1. 1

    大阪万博会場の“爆発”リスクはやっぱりヤバい…高濃度メタンガス問題に国や府は安全強調も、識者が疑問符

  2. 2

    「いきなり!ステーキ」倒産危機から一転…黒字転換&株主優待復活でも“不透明感”漂うナゼ

  3. 3

    農相が備蓄米の追加放出表明も「中小の米屋には回って来ない」…廃業ラッシュで地域の安定供給が滞る恐れ

  4. 4

    石破首相「トランプ関税」日米交渉へ怪しすぎる本気度…外務省の具申に「アベ案件だろ」と吐き捨て

  5. 5

    大阪万博は開幕直前でも課題山積なのに危機感ゼロ!「赤字は心配ない」豪語に漂う超楽観主義

  1. 6

    トランプ関税「交渉役」に大抜擢…石破首相の腹心こと赤沢亮正経済再生相の“ホントの実力”

  2. 7

    トランプ大統領「日本でアメ車が売れない」ボヤきのデジャビュ…非課税障壁でっち上げ“市場開放”要求のお門違い

  3. 8

    大阪万博の目玉 344億円の巨大木造リングはほぼフィンランド産…「日本の森林再生のため」の嘘っぱち

  4. 9

    中部空港めぐる国交省と採石業者の「官製談合」の裏側…巨額予算69億円消化のプレッシャー

  5. 10

    焼き肉チェーン“冬の時代”に「焼肉きんぐ」が躍進! 今後も1強が続きそうなワケ

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  2. 2

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  3. 3

    参院選で自民が目論む「石原伸晃外し」…東京選挙区の“目玉候補”に菊川怜、NPO女性代表の名前

  4. 4

    NiziU再始動の最大戦略は「ビジュ変」…大幅バージョンアップの“逆輸入”和製K-POPで韓国ブレークなるか?

  5. 5

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  1. 6

    サザン桑田佳祐の食道がん闘病秘話と今も語り継がれる「いとしのユウコ」伝説

  2. 7

    我が専大松戸の新1年生は「面白い素材」がゴロゴロ、チームの停滞ムードに光明が差した

  3. 8

    逆風フジテレビゆえ小泉今日子「続・続・最後から二番目の恋」に集まる期待…厳しい船出か、3度目のブームか

  4. 9

    新沼謙治さんが語り尽くした「鳩」へのこだわり「夢は広々とした土地で飼って暮らすこと」

  5. 10

    石橋貴明のセクハラ疑惑は「夕やけニャンニャン」時代からの筋金入り!中居正広氏との「フジ類似事案」