重道武司
著者のコラム一覧
重道武司経済ジャーナリスト

1957年鳥取県倉吉市生まれ。84年フジサンケイグループ傘下の経済紙「日本工業新聞」(現フジサンケイビジネスアイ)の記者となり、千葉支局を振出しに鉄鋼、自動車、総合電機、財界、金融、エネルギー(電力・石油・ガス)などの業界を担当。2000年外資系通信社に転じた後、02年からフリーに。得意分野は通信社時代を含めて在籍足掛け7年にも及んだ日銀記者クラブ時代に人脈を培った金融。自動車業界にも強い。

三菱地所が参入するテーマパークはきれい事では成り立たない…“お公家集団”にできるのか

公開日: 更新日:

「『武士の商法』ならぬ『公家の商法』といった結末に終わるのでは」──不動産業界筋からはこんな揶揄も漏れてくる。

 三菱地所が大型テーマパーク事業に参入する。2015年に米軍から返還された横浜市の上瀬谷通信施設の跡地に数千億円を投じて東京ディズニーランド(TDL)並みの施設を整備。31年ごろの開業を目指すという。

■TDL事業は「暴力団対策とアルコール対策」に四苦八苦

 ただ、テーマパーク開発はきれい事では成り立たない。京成電鉄と共同でTDL事業を手掛けた三井不動産OBによれば苦労したのは「暴力団対策とアルコール対策」だったとか。当たり前だろう。「夢の国」の中を地回りのヤクザや酔っぱらいが闊歩していたのでは客足は遠のく。「千葉県警などにも協力を要請し、今ではご法度だが組関係者などに仁義を切って回った」らしい。都心の超一等地・丸の内や大手町にオフィスビルをはじめとした多くの優良物件を所有。「半ば働かなくても賃料が転がり込んでくる」(中堅ディベロッパー幹部)ことから“お公家集団”とも呼ばれている三菱地所にこうした汚れ仕事ができるのか。

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