東芝へのTOB成立で74年の上場に幕…“大東芝”復活まで茨の道はまだまだ続く

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 東芝の不正会計が浮上したのは2015年5月のこと。過去に遡って、決算数字を修正する事態となった。その後はゴタゴタ続きで、事業の切り離しなどを余儀なくされた。それから8年数カ月。ようやく一つの区切りがついた格好だ。

 先週20日までに、国内投資ファンド、日本産業パートナーズ(JIP)のグループが東芝株式を対象に実施したTOB(株式公開買い付け)が成立。株主の78.65%から応募があり、成立条件としていた66.7%以上となった。11月下旬をめどに東芝の臨時株主総会を開き、残る全株を取得する手続きを進め、約2兆円を投じる買収を完了させる方針だ。

■74年の上場に幕

 名門企業として知られた東芝の株式は年内にも上場廃止となり、1949年以来74年に及ぶ上場の歴史はいったん幕を閉じる。東芝は事実上の親会社となるJIPの傘下で事業を立て直し、15年の不正会計問題発覚から続く経営の混乱からの脱却を目指す。JIPは、東芝の3~5年以内の再上場を視野に経営の改善を支援する。

 JIP陣営は8月8日にTOBを開始。東芝は、経営危機に陥った17年に出資を受けた「物言う株主」の意見で経営を左右される事態に終止符を打つため、TOBに賛同して株主構成を一新する道を選んだ。

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