重道武司
著者のコラム一覧
重道武司経済ジャーナリスト

1957年鳥取県倉吉市生まれ。84年フジサンケイグループ傘下の経済紙「日本工業新聞」(現フジサンケイビジネスアイ)の記者となり、千葉支局を振出しに鉄鋼、自動車、総合電機、財界、金融、エネルギー(電力・石油・ガス)などの業界を担当。2000年外資系通信社に転じた後、02年からフリーに。得意分野は通信社時代を含めて在籍足掛け7年にも及んだ日銀記者クラブ時代に人脈を培った金融。自動車業界にも強い。

景気動向の指標「工作機械受注額」の前年割れをどう読み解くか

公開日: 更新日:

 景気は果たしていいのか、悪いのかそれとも「適温」なのか──。何とも悩ましい展開が続く。

「3~6カ月先の設備投資や景気の動向を占う」(経済産業省幹部)とされる工作機械受注額の前年割れが止まらない。日本工作機械工業会(会長・稲葉善治ファナック会長)が先にまとめた統計によると、8月の受注額(速報値)は1147億円強。前年同月実績を17.6%下回った。

 前年実績を割り込むのはこれで8カ月連続。業界関係者からは「中国経済の減速感が強まっているうえ、米欧の利上げなどの余波で(受注の約7割を占める)外需が盛り上がりに欠ける」といった悲鳴も上がる。

 内需も冴えない。8月はマイナス31.1%の356億円。業界大手、DMG森精機幹部のひとりは「市況低迷で半導体製造装置向けの回復が遅れている。EV(電気自動車)関連も期待されたほどの動意はない」と明かす。

■「悲観する必要はない」の見方も

 とはいえ工作機械受注では月間1000億円が「好・不況の分かれ目」(金融筋)ともいわれる。その点で言えば現行水準はそれをある程度上回っているわけで、業界内には「ちょっとした調整局面。悲観する必要はない」との見方も少なくない。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    巨人は若手、中堅こぞってウハウハ更改 2年連続4位惨敗でも球団大盤振る舞いのナゼ

    巨人は若手、中堅こぞってウハウハ更改 2年連続4位惨敗でも球団大盤振る舞いのナゼ

  2. 2
    深田恭子が結婚目前まさかの「浮気破局」…元カレ会社の株式が“手切れ金”になりそうな皮肉

    深田恭子が結婚目前まさかの「浮気破局」…元カレ会社の株式が“手切れ金”になりそうな皮肉

  3. 3
    作家の林真理子氏がそれでも日大トップにしがみつくナゼ…理事長職は「おいしい仕事」?

    作家の林真理子氏がそれでも日大トップにしがみつくナゼ…理事長職は「おいしい仕事」?

  4. 4
    山本由伸メジャー移籍先は「3球団に絞られた」と米メディア、年俸総額は2億ドル超え確実

    山本由伸メジャー移籍先は「3球団に絞られた」と米メディア、年俸総額は2億ドル超え確実

  5. 5
    巨人・坂本勇人が年俸6億円“大甘”現状維持の崖っぷち…三塁レギュラー確約が意味するもの

    巨人・坂本勇人が年俸6億円“大甘”現状維持の崖っぷち…三塁レギュラー確約が意味するもの

  1. 6
    広末涼子“不倫ラブレター”の「きもちくしてくれて」がヤリ玉に…《一応早稲田だよな?》

    広末涼子“不倫ラブレター”の「きもちくしてくれて」がヤリ玉に…《一応早稲田だよな?》

  2. 7
    ヤンキースからラブコールの山本由伸 カネ以外に求める「付帯条件」が分かった!

    ヤンキースからラブコールの山本由伸 カネ以外に求める「付帯条件」が分かった!

  3. 8
    A.B.C-Z塚田僚一は元セクシー女優と両親公認の仲…ジャニーズとAV業界は“ズブズブ”の関係

    A.B.C-Z塚田僚一は元セクシー女優と両親公認の仲…ジャニーズとAV業界は“ズブズブ”の関係

  4. 9
    不倫再び上原多香子につける薬なし…初婚夫は死を選び、再婚夫を裏切り子連れで相手男性の元へ

    不倫再び上原多香子につける薬なし…初婚夫は死を選び、再婚夫を裏切り子連れで相手男性の元へ

  5. 10
    大谷翔平の移籍先最終候補は5球団…そして金満球団(メッツ、Rソックス、レンジャーズ)が消えた理由

    大谷翔平の移籍先最終候補は5球団…そして金満球団(メッツ、Rソックス、レンジャーズ)が消えた理由