異次元緩和“一気に修正”今しかない4つの好材料 9.21からの金融政策決定会合に市場が注目
今週は日米の中央銀行が金融政策会合を相次いで開く「中銀ウイーク」。とりわけ、21日から2日間、開かれる日銀会合に市場の注目が集まっている。植田総裁が9日付の読売新聞のインタビューで、年末までにマイナス金利を解除する可能性をにおわせたからだ。それでも政策変更はないとの見方が有力視される中、実は金融緩和を修正するための好材料がいくつも揃う。今しかない。
【安倍派の軟化】
西村経産相は19日の閣議後会見で、現行の金融緩和は経済成長するための「時間を買う政策」だとした上で、「どこかで終了し、平常化していく」と語った。
「日銀会合の直前に経済関係閣僚が『出口』に触れるのは異例です。しかも、西村氏は安倍派の中核。異次元緩和の修正にあたり、大きなネックは緩和を推進してきた安倍派の圧力です。西村氏の軟化発言により、植田総裁は政策を変更しやすくなったといえます」(市場関係者)
【市場との対話】
黒田前総裁は市場との対話をおろそかにし、サプライズを繰り返したが、植田総裁は読売新聞のインタビューで利上げについて「年末までに可能性はゼロではない」と会合前にアナウンス済み。「利上げ? 聞いてないよ!」とは言えない状況だ。