岸田内閣改造直前の連携プレー…経団連の「消費増税容認」は財務省の仕掛け?

公開日: 更新日:

政界通(以下=政) 岸田首相が9月13日の内閣改造に踏み切る直前、経団連と財務省の「連携プレー」があったな。

官界通(同=官) 首相が掲げた「異次元の少子化対策」に必要な巨額の財源を、消費税の増税で賄う議論に、経団連が「ゴーサイン」を出した件だな。

 そうだ。

財界通(同=財) 経団連は毎年、この時期に翌年度へ向けた政府の税制改正に、経済界の要望をまとめて提言の形で出している。今年は11日に発表したが、別に内閣改造を意識したわけではない。

 でも、税と社会保障の一体改革などについて「中長期的な課題も含め、成長が起動し始めた今こそ、本格的な検討を開始すべきだ」とした。消費税の増税を容認した表現だぞ。

 というより、少子化対策に必要な財源は消費税率を上げて賄え、と言っているのと同じだ。

 いや、そこまでの意図はない。経団連事務局には、消費に水をかけかねない消費増税に慎重論もある。

 でも、いま論議されている社会保険料に上乗せして財源を確保する案では、上乗せ分を働く側と雇った側が半々に納める。「疑似増税」とも言え、経団連も連合など労働者側も反対している。

(構成=竜孝裕/ジャーナリスト)

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