日経平均は3万5000円目指す? 庶民は値上げで「音上げ」
内閣府は5月の月例経済報告で、国内景気の総括判断を「緩やかに回復している」に上方修正した。判断の引き上げは昨年7月以来だ。個人消費と輸出、生産の判断を引き上げた。
■円安でさらなる物価上昇
個人消費の上方修正も10カ月ぶりで、自動車販売や旅行、外食などで回復が見られたという。景気の先行きについては、「雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待される」とした。だが、為替相場は1ドル=140円台の円安に振れている。「輸入インフレ」は想定されていまい。
第一生命「サラっと一句!わたしの川柳コンクール」のベスト10の1位は、食料品や日用品の相次ぐ値上げで家計の苦しさを訴えた、「また値上げ 節約生活 もう音上げ」である。
足元の物価上昇は広範な業界に波及している。電力大手7社が家庭向け規制料金の値上げを決定。値上げ幅は平均15~40%程度で、6月1日に実施された。
平均値上げ率は、北海道23.2%、東北25.5%、東京15.9%、北陸39.7%、中国26.1%、四国28.7%、沖縄43.4%である。