ガンジス川上流は世界中のスピリチュアル層が訪れるスポットに急成長 今こそ日本の再発見を
インドのガンジス川と聞くと何を思い浮かべるだろうか。Webで検索をすれば「汚い」「水質」「やばい」「病気になる」などが2つ目の検索候補で出てくる。「ガンジス川は汚い」というイメージは日本では一般化しているが、その印象は実は中流域にあるバラナシ周辺のこと。ガンジス川は全長約2525キロの大河。ヒマラヤ山脈の南麓ガンゴートリー氷河を水源とする上流、ヨガの聖地リシケーシュ周辺の水質と雰囲気はまったく異なる。
「リシケーシュは世界中のスピリチュアル層が訪れる知る人ぞ知るスポットです。欧州の人が運営するギャラリー、世界中のスピリチュアル系の本が並ぶおしゃれな造りの書店、オーガニックな野菜を提供しているカフェなど、近代的な建物や都市生活に疲れた人たちを癒やすコンテンツがたくさんあり、本格的なヨガを静かに体験したい人たちが世界中から集まります。また、デリーの代官山といわれているハウスカス、ニューデリーのチャナキャプリ周辺には、SBNRに向けた美容、ファッション、ギャラリーなども増えています」
そう話す立田千菜美さん(31)はインド在住経験があり、会社員時代には現地で法人を立ち上げた実績もある。世界中の精神性の高いスポットを訪れ、現在は、ヒューマンポテンシャルラボなど複数の会社で、SBNR(特定の宗教団体などには帰属しないが精神的な豊かさ<スピリチュアリティー>を求める)層に向けたコンテンツを開発。「SBNR」層は欧州では11%、米国では25%(ピューリサーチセンター)存在し、インバウンド(訪日外国人需要)業界が注目する層だ。