「ミニ株」で投資のカンを養う トヨタは2000円弱で購入可、リアルタイム売買も登場【銘柄表付き】
米銀が破綻し、金融市場は大きく揺れている。しばらく投資には手を出さないほうが賢明と思っていた人は多いはずだ。ところが、株式市場は上昇を続け、日経平均株価は年初来高値を更新するほど盛り上がっている。今から市場参加したらババを引くだけか、それとも?
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タイミングはどうなのか。
「高値を更新しているなかで、積極的に投資するのは勇気がいります。ただ、相場格言に“押し目待ちに押し目なし”があります。いつまで待っても株価は下がらず、株価は上昇するばかり。結果的には株価上昇の早い段階で購入した人が勝ちです。押し目と呼べるほどの下落でなくても、ちょっと下がったところを買うのが狙い目かもしれません」(株式評論家の倉多慎之助氏)
ここ数年、資産運用の幅はかなり広がっている。税制面で有利な「NISA」(少額投資非課税制度)や「つみたてNISA」、個人型確定拠出年金「iDeCo」など。
■1株から取引可能
そんななかで最近、話題となっているのがネット証券の「ミニ株」。楽天証券が4月中旬にスタートさせた「かぶミニ」には「1株からリアルタイムで売買できる」サービスがあり、投資初心者に好評だ。
「1株から購入できるネット証券はいくつかありましたが、寄り付き(取引のスタート時、午前9時ごろ)や午後の取引開始時に限られていました。取引時間中にリアル株価で売買できるサービスは初めてです。売却時などにある程度の手数料はかかりますが、1株から売買できるので投資の勉強にピッタリ。株価が高い銘柄を気軽に買えるのもうれしい」(50代のサラリーマン投資家)
■トヨタ自動車を2000円弱で購入
一般的な株取引は「単元株」が基本。会社(銘柄)によって単元株は異なるが、現在は100株が主流となっている。例えば、トヨタ自動車の株価は1942円(12日終値、以下同)だが、単元株は100株なので「1942円×100株」=「19万4200円」が必要だ(手数料は含まず)。
20万円弱を支出しないと、トヨタ株は買えないが、ミニ株を利用すれば1株=1942円(手数料は含まず)で購入可能となる。
「1株でも株主名簿には名前が記載されるといいます。ただ、株主総会への出席や株主優待の権利を得るには単元株以上が必要です。証券会社によって異なるかもしれませんが、楽天証券の場合は1株の保有でも配当金はもらえます」(前出の50代投資家)