重道武司
著者のコラム一覧
重道武司経済ジャーナリスト

1957年鳥取県倉吉市生まれ。84年フジサンケイグループ傘下の経済紙「日本工業新聞」(現フジサンケイビジネスアイ)の記者となり、千葉支局を振出しに鉄鋼、自動車、総合電機、財界、金融、エネルギー(電力・石油・ガス)などの業界を担当。2000年外資系通信社に転じた後、02年からフリーに。得意分野は通信社時代を含めて在籍足掛け7年にも及んだ日銀記者クラブ時代に人脈を培った金融。自動車業界にも強い。

「楽天銀行」上場でグループには1000億円転がり込むも…経営基盤立て直しまだ前途多難

公開日: 更新日:

 このためグループ総帥の三木谷浩史会長兼社長はかねて「(財務体質改善には)資本性資金の調達が必要」と強調。楽天銀上場の準備を進めてきた。今後、証券子会社の楽天証券ホールディングスの上場や外部資本の取り込みなども模索していく構えだ。

 もっとも抜本的な経営基盤の立て直しには多額の営業赤字の垂れ流しを続けているモバイル事業の止血と早期黒字化が必須だ。ただ1契約当たりの月間平均収入(ARPU)は昨年10~12月で1805円と大手3社のまだ半分以下。契約数も500万件にすら届いておらず、黒字化への道筋は現時点ではまったく見通せない。

 楽天銀はネット専業銀行で、01年に開業したイーバンク銀行が母体。09年に楽天G(当時は楽天)が買収・子会社化した。口座数1338万件、預金残高8兆8469億円(昨年末時点)はいずれもネット専業銀としては国内最大。23年3月期は前期比33%増となる267億円の最終利益を見込んでいる。ネット専業銀の上場は29日の住信SBIネット銀行に次いで2番目となる。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    大谷翔平「初の本塁打王」は最終試合までヒリヒリか…ヤ軍ジャッジ固め打ちで猛チャージ

    大谷翔平「初の本塁打王」は最終試合までヒリヒリか…ヤ軍ジャッジ固め打ちで猛チャージ

  2. 2
    元シブがき隊・本木雅弘はなぜ潰されなかった? 奥山和由氏が明かしたメリー氏の「圧力」

    元シブがき隊・本木雅弘はなぜ潰されなかった? 奥山和由氏が明かしたメリー氏の「圧力」

  3. 3
    CMや配信で復活の兆しも…「のん」が干された決定的な理由

    CMや配信で復活の兆しも…「のん」が干された決定的な理由

  4. 4
    元キスマイ、元V6メンバーが相次いで告発…現役グループの“性加害被害”にジャニオタ悲鳴

    元キスマイ、元V6メンバーが相次いで告発…現役グループの“性加害被害”にジャニオタ悲鳴

  5. 5
    中森明菜がマッチ宅で自殺未遂…「金屏風前会見」の顛末

    中森明菜がマッチ宅で自殺未遂…「金屏風前会見」の顛末

  1. 6
    東山紀之新社長の二面性、TVマンが見た“ウラ”の顔は「番組降板時にCPを睨みつけ、無言で楽屋に…」

    東山紀之新社長の二面性、TVマンが見た“ウラ”の顔は「番組降板時にCPを睨みつけ、無言で楽屋に…」

  2. 7
    大関・貴景勝の4度目Vに批判殺到!優勝決定戦で平幕相手に「小細工&注文相撲」の愚策

    大関・貴景勝の4度目Vに批判殺到!優勝決定戦で平幕相手に「小細工&注文相撲」の愚策

  3. 8
    麻生太郎副総裁が公明党を「がん」呼ばわりの大暴言! 自公関係は再び決裂か?

    麻生太郎副総裁が公明党を「がん」呼ばわりの大暴言! 自公関係は再び決裂か?

  4. 9
    NHK「どうする家康」…ジャニーズ4人出演の“メルヘン大河”でも視聴率10%キープのナゾ

    NHK「どうする家康」…ジャニーズ4人出演の“メルヘン大河”でも視聴率10%キープのナゾ

  5. 10
    大阪万博パビリオン建設「時間切れ」に現実味…参加予定のチェコが明かした“盲点”とは

    大阪万博パビリオン建設「時間切れ」に現実味…参加予定のチェコが明かした“盲点”とは