まさにGショック! カシオ創業家以外から初の社長誕生 57歳→68歳へバトンタッチ
カシオ計算機は増田裕一専務執行役員(68)が4月1日付で社長兼CEOに昇格する。樫尾和宏社長(57)は、代表権のある会長に就く。和宏氏はカシオを創業した「樫尾四兄弟」の三男の樫尾和雄前会長の長男で、創業家以外から社長が就くのは初となる。
カシオ計算機は1946年4月、樫尾忠雄氏が東京都北多摩郡三鷹町(現・三鷹市)に樫尾製作所を創業したのが始まりで、長男の忠雄氏が財務、次男の俊雄氏が開発、三男・和雄氏が営業、四男・幸雄氏が生産と、個性の違う4兄弟がそれぞれ得意とする業務を手掛け、チームワークで成長させた。
老舗電子機器メーカーとして、電波時計や電子辞書などで高いシェアを誇り、知名度の高い製品を有する。デジタルカメラでは、市場縮小に伴いコンパクトカメラから撤退した他、苦戦の続く電子レジスターなどでは収益性の低いモデルから撤退するなどしているが、時計部門では「スタンダード」と呼ばれる廉価な腕時計を多数販売している。とくにデジタル腕時計は安価ながら高い機能性とデザインで「チープカシオ」と呼ばれコレクターが存在。「G-SHOCK」など根強い人気を誇っている。近年は中国やアジア圏など販売実績は安定的に推移している。