台湾新幹線の車両更新で「日本が逆転受注」のウラ事情 日台親善のうつろさ浮き彫りに
破談となっていた台湾高速鉄道(新幹線)の日本製車両更新が15日、突如決着した。台湾高速鉄道(台湾高鉄)がJR東海の最新型車両「N700S」12編成を1240億円で購入すると公表したのだ。
「この価格はあまりの高値に流札となった2020年の第2回入札の価格の3分の2です。日本がどれだけ吹っ掛けていたか! が手に取るようにわかります」
台湾高鉄関係者は怒りの一面、呵々大笑して交渉過程を振り返る。
前回の入札が流れた直後、台湾高鉄は国際入札を白紙に戻して「爾後、日本製車両を対手とせず」と第1次近衛声明のごとき声明を発表。今後は第三国から調達することを明らかにした。第三国とは建設前の入札で軌道、車両の上下とも落札した独シーメンスと仏アルストムの欧州連合。そして、日加欧の高速鉄道技術を導入、ハイブリッド化して独自の発展を遂げ、今や世界一の営業キロ数4万キロを誇る中国大陸である。
欧州連合は建設前に上下とも落札していた。しかし、韓国高速鉄道商戦で欧州連合に敗れた日本が政界を動員して巻き返し工作を展開。当時現役総統だった李登輝にネジを巻いて上下の上、車両だけを日本に逆転落札された遺恨があり、更新車両では上下欧州化を狙っていた。