日産・ルノーの株式買い戻し交渉 決着の遅れは「経産省の仕掛け?」の深読み
政界通(以下=政) 株式の43%まで仏ルノーに持たれ、「外資系企業」とも言われる日産自動車の株式買い戻し交渉が、ようやく決着しそうだな。
財界通(同=財) そう、ルノーのルカ・デメオCEOが来日し、26日に企業連合を組む日産、三菱自動車のトップと定例会談を開くが、その折に日産の内田誠社長と協議して決着に合意するもようだ。
官界通(同=官) 日産が1990年代末に経営危機に陥った際、ルノーの支援を受けたことに恩義はあっても、いまや世界が競う電気自動車(EV)の先駆者。そのEV技術や自動運転システムで後れを取ったルノーが、日産の技術や資金の援助で盛り返そうというなら株式の買い戻しに応じるくらい当然だろう。
政 ただ、昨年中に決着としていたのが越年したのは、どうしてだ?
財 両社が共同保有している先端技術などの知的財産を、ルノーが米国企業や中国企業とつくる新会社で使っていいかどうかで対立していたからで、ルノーが使用を制限すると譲歩して前進したそうだ。