初の女性総裁誕生か?岸田首相が画策する日銀トップ“サプライズ人事”と政権浮揚シナリオ
新年早々、為替相場が大きく動いている。3日の外国為替市場では、円が急上昇し、一時1ドル=129円台半ばと7カ月ぶりの円高・ドル安水準を付けた。昨年10月の151円台後半から約22円も上昇したことになる。マーケットは、この先、日銀が金融緩和策を縮小すると判断し、ドル売り・円買いの動きを強めている。
今後、為替はどう動くのか。マーケットが注目しているのが、日銀の次期総裁人事だ。現職の黒田総裁の任期は4月に切れる。低支持率にあえぐ岸田首相は、“サプライズ”人事を画策しているという。
「サプライズとして浮上しているのが、日銀初の『女性総裁』の誕生です。日銀総裁は基本的に、財務省OBと日銀出身者が交互に就任する『たすき掛け』人事が行われてきた。財務省出身の黒田総裁の後任は、日銀現副総裁の雨宮正佳氏、中曽宏前副総裁、山口広秀元副総裁の名前が挙がっています。ところが、3人とも地味で、総裁になっても刷新感が薄い。そこで岸田首相は『女性総裁』誕生で世間にアピールするつもりではないか、とみられています。掲げる『女性活躍』政策ともマッチします」(霞が関関係者)
有力候補として名前が挙がっているのが日本総研の理事長で、岸田政権の「新しい資本主義実現会議」のメンバーでもある翁百合氏だ。他に、日銀政策委員会の審議委員を務めた白井さゆり慶大教授と、日銀初の女性理事を務めている清水季子氏の名が浮上。