小沢コージ
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小沢コージ自動車ジャーナリスト

雑誌、web、ラジオ、テレビなどで活躍中の自動車ジャーナリスト。『NAVI』編集部で鍛え、『SPA!』で育ち、現在『ベストカー』『webCG』『日経電子版』『週刊プレイボーイ』『CAR SENSOR EDGE』『MONOMAX』『carview』など連載多数。TBSラジオ『週刊自動車批評 小沢コージのカーグルメ』パーソナリティー。著書に『クルマ界のすごい12人』(新潮新書)、『車の運転が怖い人のためのドライブ上達読本』(宝島社)、『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた 27人のトビウオジャパン』(集英社)など。愛車はBMWミニとホンダN-BOXと、一時ロールスロイス。趣味はサッカーとスキーとテニス。横浜市出身。

ミニバンの年の大トリついに発表! 6代目日産セレナは本当に売れるのか?

公開日: 更新日:

日産セレナ(車両価格:¥2,768,700/税込み~)

 2022年もいよいよ大詰め。今年は「EVの年」という話もあるが、販売的にはミニバンの年だ。

 実質ジャンルトップのトヨタ・ノア&ヴォクシーが1月に、箱型ミニバン元祖のホンダ・ステップワゴンが5月に、そして大トリたる新型日産セレナが11月末に発表されたからだ。

 とはいえ22年上半期は半導体不足等の影響もあり登録は伸びず、モデル末期のセレナがオールジャンル販売台数10位。ミニバンに限るとノアやヴォクシーを抑える不思議な結果になっている。となると当然新型も絶対売れる! と思うかもしれないがそう簡単でもない。試乗会前で走り味が分からない状態だが勝手に実力を占ってみよう。

新フロントマスクはかなりイイ線をついている

 好材料からいくと、イイのは新フロントマスクだ。日産自慢のVモーショングリルを標準ボディは5層、エアロボディは7層の段で表現。しかもオプションを付ければLEDが最大7連も縦に光り「V」を大胆表現。オラオラ系のノア&ヴォクシーほどヤンチャではなく、シンプル系のステップワゴンより押し出しが強くてカッコいい。かなりイイ線をついていると言えるだろう。

 さらなる好材料は、進化して第2世代となった日産自慢のe-POWER。エンジンでジェネレーターを回し、生まれた電気で駆動モーターを動かすシリーズハイブリッドだがモーター出力が約20%上がって120kW&315Nmに。同時にエンジンも排気量を1.2ℓから1.4ℓに上げると共に効率&出力アップ。結果WLTCモード燃費はエアロボディのハイウェイスターで19.3km/ℓ。旧型より1.3km/ℓほど向上した。パワーアップしつつ燃費も上がってるのだから文句ナシだ。

 さらなる朗報は、日産自慢の運転支援技術の進化形、プロパイロット2.0まで味わえること。今まで高級セダンの一部スカイラインや高級EVのアリアにしか装着されてなかった高機能で、なんと高速運転支援中に条件が整えばハンズオフ=両手バナシ運転が可能。これはなかなか魅力的だ。

標準装備モデルは479万円強

 とはいえ、喜べるところばかりではない。まずプロパイロット2.0は今回加わった最高級グレード、e-POWERルキシオンにしか装着できない。しかも標準装備モデルは479万円強と、かなりの高価格になる。

 またボディ骨格たるプラットフォームはキャリーオーバーなのでノア&ヴォクシーやステップワゴンより床が数センチ高い。お年寄りがいるご家庭にはやや使いづらいと言える。

 ただし、床高は逆に視界であり、リアシートの見晴らしも良くなるので人気に繋がるケースもある。

 さらなるセレナの美点は3列目シートの広さで、3台中最もヒザ前スペースがあるといわれている。しかしコチラも折り畳みが跳ね上げ式で、トヨタほど工夫されておらず固定には手間を要するが、跳ね上げた後の3列目窓の視界はトヨタより良く、これまた一長一短。

 そう、今回の競合3台はかなり実力伯仲。得手不得手があり、すべての面でトップと言いきれるダントツ実力者はいないのだ。というわけで、ますます迷える新型箱型ミニバン選び。続編はまた試乗会後にでも(笑)。

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