DOWA HD×東邦亜鉛 資源の重要性は高まる「非鉄金属業界」を比較
ロシア・ウクライナ紛争などによって資源の重要性が一段と高まっています。ロシア産の天然ガスや原油の扱いを巡って、欧州各国の対応は分かれているようです。今後、資源確保の駆け引きは激しさを増すでしょう。
今回は資源のなかでも、非鉄金属の分野で製錬を手がける「DOWAホールディングス」と「東邦亜鉛」の社員待遇を比較してみます。製錬とは、鉱石から金属を取り出し金属粉などを生産する工程です。
DOWAの創業は1884年。明治政府から小坂鉱山(秋田県)の払い下げを受けたのが始まりです。88年に黒鉱の製錬試験を開始。現在は製錬をはじめ環境・リサイクルや金属加工、電子材料、熱処理を主力としています。
東邦亜鉛は1937年に「日本亜鉛製錬」として設立。安中製錬所(群馬県)で電気亜鉛の製錬を始めました。2003年にはオーストラリアの鉱山を買収し、自社権益比率を拡大。製錬、環境・リサイクル、ソフトカーム(防音・X線防護)事業などに進出しています。
業績はどうでしょうか。2022年3月期(連結)で比較してみます。売上高はDOWAが8318億円、東邦亜鉛が1242億円。営業利益は638億円と105億円、純利益は510億円と79億円です。