ライフコーポレーション創業者・清水信次名誉会長がやり遂げた後継者選び
食品スーパーで売り上げトップクラスのライフコーポレーションの創業者で名誉会長の清水信次氏が10月25日、老衰のため死去した。96歳だった。
■ダイエー中内氏らと並ぶ第1世代
ダイエーの故・中内功氏(2005年9月、83歳で死去)、イトーヨーカ堂の伊藤雅俊氏(98)、イオンの岡田卓也氏(97)らと共に戦後の荒廃の中でスーパーマーケット業界を立ち上げてきた第1世代だ。
創業者にとっての最大の難関は後継者問題である。
中内氏は息子を後継者に据えたが社長の器でなかったことから経営が悪化し、ダイエーは、最終的にライバルのイオンにのみ込まれた。
伊藤氏は「コンビニの父」と呼ばれた鈴木敏文氏(89)を後継者としたが、鈴木氏が「世襲を目指した」(セブン&アイの元役員)ことから、創業家とのお家騒動に発展した。
ライフも例外ではない。清水氏は1982年2月、大証2部に上場を機に実弟で自分の右腕だった清水三夫氏(91)に社長の椅子を譲り、会長に就任して営業の第一線から退いた。その後、ライフは東証2部、東証1部に昇格し、順調に成長を遂げた。