外資は“単品”では飽き足らず…日本企業「丸ごと買収」に方針転換
米プライベートエクイティーファンドのKKRがJ-REIT運用会社(2300億円)を買収したのが好例だろう。
米カーライルグループのTHE SHAPERはユーザベースに、TTCホールディングスが東京特殊電線にTOBを仕掛けている。
米投資ファンドのフォートレス・インベストメント・グループはセブン&アイ・ホールディングスの百貨店子会社(そごう・西武)を買う。取得金額は2500億円だ。この計画にはヨドバシホールディングスが参加する。
外資だけではない。住友商事は住友精密工業にTOBをかけ、完全子会社とする。企業防衛の意味合いがあろう。
次にターゲットになりそうなのが、その地域では“名門”の地銀だ。すでにSBIホールディングス傘下の新生銀行を軸に再編劇が演じられているが、これに外資、当局(政府)が絡んでくるのは間違いない。地銀には地方創生の切り口がある。
もちろん、PBRは軒並み0.1~0.2倍、配当利回り5%超の銀行がゴロゴロしている。なにしろ、低PBRランキング50傑に地銀が31行入っているほど。