何でも買い材料にする楽観相場は暴落相場になり得る 今後も相次ぐ“リストラ大型破綻”の予兆
10日、米消費者物価指数(CPI)の上昇率の低下を受け、米国のインフレがピークを越えたとの見方が強まりました。米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げペースを落とす可能性があることから米国株は上昇し、ドルは急落し、1日で7円も円高の138円台になりました。
実は、事前に私が運営するユーチューブチャンネルで指摘していたように、時間分析的にドル円は天井を付け上昇トレンドから下落トレンドに反転すると警告していたタイミングから下落していたので驚きませんでしたが、意表をついた突然の急激な円高だったことから、驚きの報道が多かったです。
今の相場は楽観相場なので景気悪化の材料でも株価は上昇しやすいです。たとえばメタ社(フェイスブック)は業績悪化で大量人員削減の報道で株価が上昇しました。業績悪化に注目して株が下落するのではなく、リストラしたことに注目して株が上昇したのです。
何でも買い材料にしてしまうのが楽観相場です。10年以上、官製相場で上昇が続いていたことから、上昇の材料しか織り込まず、下落材料は無視する相場です。一般投資家だけではなくプロの多くも「買えば儲かるという成功体験」しかしていない人ばかりなので、今後、プロも含めて多くの人が暴落相場で資産を失うことになるでしょう。