まだ間に合う!サッカーW杯関連「57銘柄」停滞する日本経済でも恩恵が【表解説付き】
サッカーのカタールW杯開幕まであとわずか。今月初旬に日本代表選手が発表され、4年に1度の一大イベントは一気に盛り上がりをみせ始めた。物価高や円安で沈みがちな日本経済を刺激するキッカケになれば──と期待する声は高まっている。
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いよいよ20日に開幕するW杯。開催地となるカタールのW杯経済効果は200億ドル(約2兆9000億円、1ドル=145円)が見込まれると米ブルームバーグは報じた。
海外から訪れる観客の宿泊や飲食、観光など膨大な費用がカタールに落ちる。
「日本だってかなりの経済効果が見込めます。日本代表の活躍によりますが、いまの停滞した日本経済を元気づけてくれる可能性は高い。節約疲れの主婦やサラリーマンのストレス解消にピッタリです。開幕に向け街中も活気づくと思います」(経済評論家の倉多慎之助氏)
キリンやみずほは株高傾向
株式市場ではW杯関連銘柄の株価が動き出した。日本代表「サムライブルー」の公式スポンサーとなっているキリンホールディングスやみずほフィナンシャルグループなどは上昇傾向を見せている。
前回のロシア大会でも市場はかなり反応した。2018年6月19日、日本は初戦となるコロンビアと対戦した。グループリーグを突破するための大切な一戦は2対1で勝利。翌日の日経平均は1.24%アップした。
ベスト8進出のかかったベルギー戦は2対3で惜敗。翌日の株価はわずかながら下落だった。
「今回は初戦の相手が強豪国ドイツなので勝つのは難しいかもしれません。ただ、それだけに勝利したら日本中が沸きます。景気を刺激する好材料として株式市場は大歓迎します」(証券アナリスト)
■露出度が高まるスポンサー企業
狙うべき銘柄は、サムライブルーのスポンサーだ。先のキリン、みずほのほか、セゾンカード(社名クレディセゾン)、大東建託、ファミリーマート(伊藤忠商事の子会社)、日本航空、au(社名KDDI)、MS&ADインシュアランスグループホールディングス、TOYO TIRES。
「選手がらみの会社も注目株です。4大会連続となる長友佑都選手が代表に決まったときの会見では、所属するFC東京のスポンサーが長友選手のバックにあるボードに列挙されていました。東京ガスや三菱商事、三井物産、清水建設などです。こうした企業の露出度は高まるでしょうから、株高が期待できます」(前出の証券アナリスト)
酒井宏樹選手の浦和レッズをサポートするのは三菱重工、凸版印刷など。最年少の久保建英選手のHPにはパートナー企業としてWOWOWやコナミの社名がある。こうした企業も要注目だ。
対戦国名物を「食べて勝つ」
大会前には対戦国の名物料理やドリンク類を「食べて飲んで勝つ」といった応援の方法がある。14年ブラジル大会では対戦国コートジボワールの鶏料理を給食に出す小中学校もあった。
■ビールを飲んでパエリアを食べる
「今回、グループリーグで対戦するのはドイツ(日本時間23日午後10時~)、コスタリカ(同27日午後7時~)、スペイン(同12月2日午前4時~)です。ドイツはソーセージとビール、コスタリカはコーヒー、スペインはワインとパエリアでしょうか。エスビー食品から発売中の手軽に料理ができるシーズニングシリーズにパエリアがあります。試合当日の夕食にスペインの名物料理を食べて、スペイン産のワインを飲みながら日本代表を応援する。そんな家庭は多いかもしれません」(倉多慎之助氏)
ドイツ戦は日本ハムのウインナー「シャウエッセン」やプリマハムの「香薫」を平らげて、ドイツ名物のビールを飲み干す。
外食ではパブを展開するハブなどで、ビール片手に応援する客があふれそうだ。
栄養剤や目薬も
試合を中継するのはNHK(ドイツ戦)のほか、テレビ朝日系(テレビ朝日ホールディングス、コスタリカ戦)、フジテレビ系(フジ・メディア・ホールディングス、スペイン戦)、そしてネットTVのABEMA(サイバーエージェントが大株主)だ。
自宅観戦ではアルコールにピッタリのポテトチップスも欠かせない。
「W杯の結果がどうあれ、子どもたちのサッカー熱は高まりますから、サッカー用品を販売するゼビオホールディングスやヒマラヤも関連銘柄です。さらにテレビ中継に夢中になり寝不足になる人が続出するでしょうから、大正製薬ホールディングスの『リポビタン』は売れるでしょう。それとロート製薬などの目薬です」(市場関係者)
日本代表がグループリーグを突破すれば株式市場はもちろん、日本経済全体が活気づく。ベスト8をかけた戦いは12月6日午前0時~(日本時間、グループリーグ1位通過の場合)か7日午前0時~(同、2位通過)、決勝戦は19日午前0時~(同)だ。