オーケー(上)念願の関西初進出の東大阪は激戦区 先発組にとって大きな脅威に
神奈川県が地盤のディスカウントスーパー、オーケー(横浜市、非上場)は「2024年前半をめどに大阪府東大阪市に出店する」と発表した。関西スーパーマーケットの買収のために用意していた700億円が、関西初進出の原資となる。
東大阪市が所有する土地を入札で競り落とした。落札額は27億円で、3600平方メートルの敷地を確保した。子会社のオーケー店舗保有(横浜市)が東大阪市から、11月中旬に土地の引き渡しを受ける。関西地区の旗艦店とする方針だ。
■H2Oグループとガチンコ勝負
21年、関西スーパーマーケット(東証スタンダード上場、現・関西フードマーケット)の買収を巡って、阪急阪神百貨店を運営するエイチ・ツー・オー リテイリング(H2O、東証プライム上場)と争奪戦を繰り広げた。臨時株主総会や統合手続きの差し止めの仮処分を求めて法廷闘争に持ち込まれるなど、意地と意地がぶつかり合う激しいものとなった。
最高裁は21年12月、オーケーの抗告を棄却する決定を下した。これによりH2O傘下のイズミヤ(大阪府)、阪急オアシス(同)と関西スーパーの経営統合が認められ、3社を傘下にもつ持ち株会社、関西フードマーケットが誕生した。