「クラフトコーラ」4カ月で目標の3倍達成 創業64年で昆布屋からショウガ屋に業務転換も
ひそかなブームから定番になりつつあるのが、「クラフトコーラ」。
クラフトの名の通り、スパイスや果汁といった自然素材から一つ一つ手作りした商品がほとんどだったが、今年1月、アサヒ飲料が8種類のスパイスを使った「三ツ矢クラフトコーラ」を発売。大手企業もクラフトコーラ市場に参入している。
クラフトコーラは通常のコーラとは違った自然な味わいで、若者を中心に人気を集めている。4月に発売され8月までの間で、年間目標額の3倍を売り上げる「クラフトジンジャーコーラ」(200ミリリットル、税込み1620円)は、炭酸水で割る濃縮タイプのシロップで、国産ショウガで作られている。製造販売元のイトク食品(広島県尾道市)は創業66年の昆布屋だったが、2年前にショウガの会社に業態転換を果たした。
社長の小倉一洋氏(65)はこう話す。
「瀬戸内海に面した尾道は昆布やタラなどの海産物を扱う会社が多くありますが、昆布をそのまま売っていても付加価値がつかないこと、タラも取れ高が少なくなり消費者のニーズが変わり、新たな展開が難しい中、今年で発売から40年になるショウガ湯が好評をいただいていたことから、ショウガ製品一本にしぼりました」