宮田律
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宮田律現代イスラム研究センター理事長

1955年、山梨県甲府市生まれ。83年、慶應義塾大学大学院文学研究科史学専攻修了。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)大学院修士課程修了。専門は現代イスラム政治、イラン政治史。「イラン~世界の火薬庫」(光文社新書)、「物語 イランの歴史」(中公新書)、「イラン革命防衛隊」(武田ランダムハウスジャパン)などの著書がある。近著に「黒い同盟 米国、サウジアラビア、イスラエル: 「反イラン枢軸」の暗部」(平凡社新書)。

中東諸国も安倍元首相国葬にソッポ…軍事協力強化に踏み切ったイスラエルからの要人はゼロ

公開日: 更新日:

 岸田首相は、27日に行われる安倍晋三元首相の国葬に弔問外交で各国との関係を強化すると述べてきたが、これについてはジュネーブ軍縮会議代表部大使、日朝国交正常化交渉政府代表などを歴任した元外交官の美根慶樹氏は朝日新聞(9月19日)で具体的な外交成果はほとんど期待できないと述べている。外交的成果を上げるには緻密な準備が必要であるし、葬儀の席上では各国代表同士の具体的な意見交換も難しいからだそうだ。

 美根氏の言葉を筆者の専門である中東諸国に当てはめれば、緻密な準備もなく、具体的な意見交換の前提になるほどの要人が来ないから外交的成果を期待するのは難しいということになる。

■親イスラエルに舵を切ったことで邦人犠牲者が2人も出た

 イスラエルはギラッド・コーヘン大使の参加だけでイスラエル本国から要人はまったく来ない。昭和天皇の大喪の礼にはハイム・ヘルツォーグ大統領が参列し、エリザベス女王の国葬にはハイム氏の息子のイツハク・ヘルツォーグ大統領が出席した。イスラエル政治では実務は首相が担当し、大統領は儀礼的存在だが、外国元首などの葬儀には大統領が出席するのが外交上の礼儀となっている。閣僚クラスの参列もないことは安倍氏の国葬が重視されていないということだろう。

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