串カツ田中HD(上)創業社長交代を生んだ「まん防」下の誕生パーティー
居酒屋チェーン「串カツ田中」を運営する、串カツ田中ホールディングス(HD=東証スタンダード)は6月15日に開いた取締役会で、坂本壽男取締役(46)の社長昇格を決めた。創業者の貫啓二社長(51)は代表権のない取締役会長に退いた。「経営体制の強化」が理由。
坂本氏は長崎県島原市出身で、慶応義塾大学経済学部卒。日本酸素(現・日本酸素HD)、新日本監査法人(現・EY新日本有限責任監査法人)を経て2015年2月、貫社長に請われて串カツ田中HDに入社。CFO(最高財務責任者)として16年9月の東証マザーズ上場を牽引した。社長就任直前まで取締役として経営戦略部と人事総務部を管掌していた。
坂本氏は事業会社である串カツ田中の社長も兼任し、貫氏は取締役を退任した。創業パートナーの田中洋江氏(50)は2月25日付で同社取締役副社長から取締役に降格していたが、6月15日、貫氏と同時に取締役を退いた。
創業メンバーの2人が事業会社、串カツ田中の経営から身を引くという異常事態だ。一体、何があったのか。
■東京・麻布の高級レストランで