「1ドル=145円」が目前、円安まだまだ進む恐れ…岸田政権と日銀に打つ手はあるのか?

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「スピード円安」が止まらない──。円相場は1ドル=145円に迫り、24年ぶりの円安水準が続く。帝国データバンクによると、円安に伴う輸入コストの上昇などによる「円安倒産」は、8月に7件発生。2016年5月(12件)以来、6年ぶりの高水準となった。年初から30円下落の「スピード円安」により、予測できないコスト増が重荷になっている。恐ろしいのは、まだまだ円安は進む可能性があることだ。

「9月13日に米国の8月の消費者物価指数(CPI)が発表されます。依然、インフレ率が高水準ならFRB(連邦準備制度理事会)の利上げ姿勢が強まる。日米の金利差拡大を見据えたドル買い・円売りが進み、近く、1ドル=150円を突破、年内200円が視野に入ってきます」(兜町関係者)

 円が200円に近づけば、さらなる円安倒産や物価高は避けられない。岸田政権に打つ手はあるのか。

■日銀「大幅利上げ」はむしろ逆効果

 鈴木財務相は7日、「これが継続するならば、必要な対応を取る」と「為替介入」をチラつかせたが、市場は反応しなかった。残る手は、日銀が“利上げ”に動くことぐらいだが、FRBの“超高速利上げ”に対し、日銀が少し利上げしたくらいでは、円安にブレーキはかかりそうにない。黒田総裁も「金利をちょこっと上げたらそれだけで円安が止まるとは到底考えられない」(7月21日の記者会見)と漏らしている。

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