小林佳樹
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小林佳樹金融ジャーナリスト

銀行・証券・保険業界などの金融界を40年近く取材するベテラン記者。政界・官界・民間企業のトライアングルを取材の基盤にしている。神出鬼没が身上で、親密な政治家からは「服部半蔵」と呼ばれている。本人はアカデミックな「マクロ経済」を論じたいのだが、周囲から期待されているのはディープな「裏話」であることに悩んで40年が経過してしまった。アナリスト崩れである。

苦境の「いきなり!ステーキ」創業者から長男への社長交代も…浮上は期待薄か

公開日: 更新日:

「いきなり!ステーキ」などを運営するペッパーフードサービスは8月12日、創業者の一瀬邦夫社長が同日付で辞任し、後任に邦夫氏の長男、一瀬健作副社長が昇格したと発表した。

 2022年12月期の最終損益が当初の黒字予想(2億1600万円)から、一転して10億円の赤字に転落する見通しであることを受け経営責任をとったものだ。同社はすでに無配となっているが、さらに減資や株主優待の廃止を決めた。

 しかし、この社長交代に市場関係者は「社長を引き継ぐ健作氏は管理部門が長く、営業現場の経験が乏しい。経営再建の鍵を握る営業統括やレストラン事業、海外事業は別の幹部が管掌しており、こころもとない」(大手証券幹部)と冷ややかに見ている。コロナ禍が続く中、20年3月以降、来店客数は減り続けており、円安による原材料価格の上昇も収益を圧迫する。親から子への社長交代で危機を乗り越えられるのか不透明だ。

「いきなり!ステーキ」は良くも悪くも創業者の邦夫氏の手腕で大きくなったと言える。

「邦夫氏は母子家庭で育ち、高校卒業後、レストラン、ホテルでシェフとして経験を積み、1970年にレストラン『キッチンくに』を創業。社員の暴行事件や食中毒事件など経営の危機を乗り越え、一代でここまで事業を拡大させた一瀬氏の手腕と業歴には敬意を表している。映画とのコラボや日本航空やローソンとのタイアップ企画など、アイデアマンでもある。必ず危機を乗り越えてくれるだろう」(取引関係にあるメガバンク幹部)と期待を寄せていただけに、邦夫氏辞任の衝撃は大きい。

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