有森隆
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有森隆経済ジャーナリスト

早稲田大学文学部卒。30年間全国紙で経済記者を務めた。経済・産業界での豊富な人脈を生かし、経済事件などをテーマに精力的な取材・執筆活動を続けている。著書は「企業舎弟闇の抗争」(講談社+α文庫)、「ネットバブル」「日本企業モラルハザード史」(以上、文春新書)、「住友銀行暗黒史」「日産独裁経営と権力抗争の末路」(以上、さくら舎)、「プロ経営者の時代」(千倉書房)など多数。

パソナグループ(下)東京五輪の人材派遣を独占「すべての利権は竹中に通じる」と大炎上

公開日: 更新日:

 BPO事業がパソナのドル箱となった感がある。

 小泉(元首相)・竹中構造改革で進めた「三位一体」の改革で、地方自治体に対する地方交付税交付金や国庫補助金をカットし、財政危機に瀕した自治体は人件費削減に踏み込まざるを得ない状況になった、とされている。職員の非正規化や公共部門の民営化が推進され、パソナ自体が、その受け皿となった。

 BPO事業の売上高の推移を見ておこう。20年5月期997億円、21年同期1140億円、22年同期1392億円と右肩上がりで増えている。同期間、祖業であるエキスパート(人材派遣)事業はほぼ横ばいで、22年同期の売り上げは1520億円。早晩、BPOが人材派遣を抜くことになりそうだ。

 パソナに規制緩和の豊潤な果実をもたらした竹中会長が去る。彼が抜けた穴を誰が埋めるのか。

 利権をフルに享受してきたパソナは普通の人材サービス会社になるのだろうか!?

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