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有森隆経済ジャーナリスト

早稲田大学文学部卒。30年間全国紙で経済記者を務めた。経済・産業界での豊富な人脈を生かし、経済事件などをテーマに精力的な取材・執筆活動を続けている。著書は「企業舎弟闇の抗争」(講談社+α文庫)、「ネットバブル」「日本企業モラルハザード史」(以上、文春新書)、「住友銀行暗黒史」「日産独裁経営と権力抗争の末路」(以上、さくら舎)、「プロ経営者の時代」(千倉書房)など多数。

パソナグループ(上)竹中平蔵会長は“政商”と呼ばれ続けたが、岸田政権で出番減か?

公開日: 更新日:

 総合人材サービスのパソナグループは8月19日開催の定時株主総会をもって、竹中平蔵会長(71)が退任した。

 2009年8月から取締役会長を務めてきたが、本人から「若いリーダーに託したい」と退任の申し出があった。今後は経営に関与しない。

 創業者の南部靖之社長(70)の息子、真希也氏(38)を新任の取締役常務執行役員国際業務本部長に選任した。国際業務部長として外国人材の就労支援などに力を入れてきた。

 竹中氏は01~06年に小泉純一郎内閣で、経済財政政策担当相、金融担当相、郵政民営化担当相、総務相などを歴任。パソナグループに天下ってからは政権とのパイプ役を果たした。

 13年1月、安倍晋三政権下で産業競争力会議のメンバーに。国家戦略特区の特区諮問会議メンバーにも就任し、アベノミクスの「3本の矢」である大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長政策の立案に深く関わってきた。

 人材派遣などの規制緩和を推し進め、「その果実をパソナグループが独占してきた」(人材派遣業界の首脳)ことから、竹中氏は“政商”と呼ばれた。

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