ローンは変動・15年短期返済に決定 これなら将来の値上げも怖くない
住宅ローン編(9)
都内の中堅医薬品メーカーを定年、再雇用で勤務している松野雄志(仮名)は、老後に備えて初めてのマンション購入を検討中。自己資金だけでは買えないので、2000万円のローン利用を考えているのだが──。
マイホームの購入を巡って情報交換するようになった40代の会社員・新家樹(仮名)と、今日も自宅近くの居酒屋で会っている。
松野は、そろそろ物件を絞り込んで、住宅ローンについてもおおむね方向性を固めていることを告げた。
「5000万円の2DKを3000万円の自己資金、2000万円のローンで買うことに決めたよ。ローンは金利の低い変動金利型。変動には金利上昇のリスクがあるけれど、新家さんが教えてくれたように、返済期間を短くすれば、リスクが小さくなるので、15年で組むことにした」
新家はそれに相づちをうちながら答える。
「いいですね。変動金利型を30年、35年返済で借りると、借り入れ後に金利が上がったとき、返済額が10%、20%と増えるけれど、15年返済ならほとんど増えませんから」