ローン期間を5年も短縮できる! 余裕ができたら、毎月の返済額を増やす手も
住宅ローン編(6)
ともにマイホームの購入を考えている61歳の松野雄志(仮名)と40代の新家樹(仮名)は、月に2、3度居酒屋で情報交換をしている。住宅ローンに詳しい新家が伝授する「購入後の繰り上げ返済」の話はためになる。
繰り上げ返済は、できるだけ早く実行するほうが効果が大きい。
<表>にあるように、金利1%でローンを組んでいる場合、1年後に100万円を繰り上げ返済すると、利息支払いをカットできる効果は約40万円だが、これが3年後になると約37万円、5年後だと約34万円、10年後だと約28万円にダウンする。
さらに金利が高くなれば、その効果はもっと大きくなる。金利3%だと1年後なら約171万円も得できるが、10年後だとその効果は約108万円に減ってしまう。頑張って貯蓄するだけの効果が大きいわけだ。
とはいえ、あまり無理するのは禁物。新家は、返済額の増額によって残りの返済期間を短縮し、総支払額を減らす方法もあると教えてくれた。
「繰り上げ返済できる貯蓄はさほどないけれど、収入が増えたり、支出が減ったりして返済にゆとりができれば、毎月の返済額を増やすことができます。この返済額増額には繰り上げ返済と同じような効果があるのです」