自己資金が多いと低い金利を使える? 銀行に「最優遇金利」を相談すると…
住宅ローン編(3)
都内の中堅医薬品メーカーを定年になり、再雇用で若手の指導に当たっている松野雄志(仮名)。現役時代は各地の営業所を転々としてきたため、いまも賃貸住宅暮らし。老後に備えてマイホームの購入を考え始めた。
60歳を過ぎている松野にとっては、住宅ローンを利用できるかどうかが重要な問題だが、駅前の居酒屋で知り合った新家樹(仮名)によると、自己資金が多くなれば、より有利な条件でローンを利用できるのではないかという。
松野は5000万円ほどのマンションを、自己資金3000万円と住宅ローン2000万円で買おうと考えている。この年齢で果たして2000万円借りられるのか、その際の条件はどうかーー新家のアドバイスに勇気づけられ、思い切って会社のメインバンクの支店で相談してみることにした。
61歳なので、利用できる返済期間は最長で18年。借入額2000万円であれば、金利1%としても毎月返済額は約10万円。再雇用といっても年収500万円を得ている松野なら、年収に占める年間の返済額の割合である返済負担率は24%ほどなので、融資には問題はないという回答だった。