有森隆
著者のコラム一覧
有森隆経済ジャーナリスト

早稲田大学文学部卒。30年間全国紙で経済記者を務めた。経済・産業界での豊富な人脈を生かし、経済事件などをテーマに精力的な取材・執筆活動を続けている。著書は「企業舎弟闇の抗争」(講談社+α文庫)、「ネットバブル」「日本企業モラルハザード史」(以上、文春新書)、「住友銀行暗黒史」「日産独裁経営と権力抗争の末路」(以上、さくら舎)、「プロ経営者の時代」(千倉書房)など多数。

旧村上ファンド(上)建設会社の再編を仕掛けて巨額の利益を手にする

公開日: 更新日:

 一般財団法人村上財団(東京都渋谷区)は2022年1月、代表理事を投資家・村上世彰氏の長女、絢氏から次女の玲氏に交代した。同財団は16年、世彰氏が非営利団体に対して寄付や助成を行うために設立した。

 長女の絢氏はすでに投資家として活躍しており、世彰氏が率いる旧村上ファンドグループの後継者と目されている。

 村上世彰氏は日本の「アクティビスト(物言う株主)」のパイオニアと言われている。通称・村上ファンドは日本ではまだなじみが薄い、ファミリーオフィスの先駆けでもある。ファミリーオフィスとは資産家一族の資産運用会社のことである。

 村上氏は旧通商産業省(現・経産省)の官僚だったが退官後の2000年前後に、「物言う株主」の道に足を踏み入れた。06年、ニッポン放送株式に絡む証券取引法(インサイダー取引)違反の疑いで逮捕された。

 再び表舞台に登場してきたときは大きく変貌していた。

 昔との大きな違いは、現在の村上ファンドには出資者がいないことだ。自己資金で投資を行っている。

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