小林佳樹
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小林佳樹金融ジャーナリスト

銀行・証券・保険業界などの金融界を40年近く取材するベテラン記者。政界・官界・民間企業のトライアングルを取材の基盤にしている。神出鬼没が身上で、親密な政治家からは「服部半蔵」と呼ばれている。本人はアカデミックな「マクロ経済」を論じたいのだが、周囲から期待されているのはディープな「裏話」であることに悩んで40年が経過してしまった。アナリスト崩れである。

日銀総裁「ポスト黒田」の有力候補に浮上…対照的な経歴の「2人の名前」

公開日: 更新日:

 いま金融界で密かに読まれている本がある。前日銀副総裁の中曽宏氏(東大大学院経済学研究科金融教育センター特任教授、大和総研理事長)が著した「最後の防衛線 危機と日本銀行」(日経BP日本経済新聞出版刊)だ。5月中旬に発売されたばかりで、税込み4620円もする大著だが、「現在に通じる内容に引き込まれる」(メガバンク幹部)と評価されている。

 本の表題が示すように内容は、1990年代の日本の金融危機と、2008年のリーマン・ブラザーズの破綻を挟む国際金融危機の最前線で指揮を執った前日銀副総裁が明かす戦いの記録だ。

 だが、この中曽氏の著書が金融界でよく読まれている理由はこればかりではない。「中曽氏は来年4月に任期を終える黒田総裁の有力後任候補として取り沙汰されている。中曽氏の考え方を知るためにはぜひ、読んでおこうと思った」(前出のメガバンク幹部)というのだ。

 黒田総裁の後任候補としては、中曽氏と同じ日銀プロパーで、黒田総裁の懐刀として現在、日銀事務方を統括している雨宮正佳副総裁の昇格も有力視されている。「中曽氏はロンドン事務所勤務や国際決済銀行への出向など主に国際畑が長く、海外の通貨マフィアなど海外要人と広い人脈がある。一方、雨宮氏は若い頃から一貫して企画畑で育ち、エリート街道まっしぐらで副総裁まで上り詰めた逸材」(日銀関係者)という。

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