関心高いソフトバンクグループの回復はあるのか…2022年3月期「赤字トップ10社」の明暗
前回は2022年3月期の「純利益トップ10社」を取り上げたが、今回は逆に同期の「最終赤字トップ10社」を検証したい。「表」をご覧いただきたい。
まず各社の赤字の理由だが、1位のSBGは、世界の株式市場の下落が原因だ。投資事業の収益が悪化し、1兆7000億円を超える巨額な最終赤字となった。前年の21年3月期には国内企業で過去最大の純利益(5兆円弱)だったが、それが一転して、赤字額としてはみずほFGが03年3月期に計上した2兆3771億円に次ぐ過去2番目の巨額赤字。年間の株価は4割を上回る大幅安となったのも仕方ないところだろう。
JALやANA及びJR西、JR東、JR東海の赤字は、コロナの影響。前年よりは人流抑制が若干緩和されたため、5社いずれも最終赤字額は減少した。年間の株価下落も小幅で、ANAの株価はほぼ横ばいだった。
最終赤字が9期ぶりの東北電、同じく8期ぶりの中部電は、燃料費高騰と円安の影響が大きい。赤字額が大きかった東北電は、年間で3割を超える株安となった。