予想外に高い中古住宅のリフォーム代…フルなら1000万円超に
一戸建て編(8)
定年後に備えて一戸建てへの買い替えを計画している小舘木三(仮名)。いろいろ検討した結果、新築に比べて価格が格段に安い築古物件を買ってリフォームしようと考えたが、調べてみると、予想外にお金がかかることが分かった。
何よりも心配なのが、耐震性。わが国では1981(昭和56)年に建築基準法が改正されて、現在の新耐震基準が施行された。
これは、震度5程度の中規模な地震なら軽微なひび割れ程度の損傷にとどめ、震度6程度の大規模な地震でも建物の倒壊や損傷を受けないことが条件になっている。したがって、81年以降の新耐震基準で建てられた一戸建てであれば、まずは安心だが、築40年以上の建物については、本格的な耐震補強が欠かせない。
築40年以内の新耐震基準に基づいて建てられた一戸建てでも、長い年月の間には建物のあちこちに傷みが発生、耐震性に影響が出ているかもしれない。
そうした不安を解消するためには、まずは建築などの専門家にインスペクション(建物状況調査)を依頼して、耐震性などをチェックする必要がある。その結果に応じて、耐震補強などのリフォームをする必要があるだろう。