国際マネー「アメリカ一極集中」の終焉 これから始まる日本株の見直しに期待
ジャパン・アズ・ナンバーワン(21世紀は日本の時代)といわれたのは1980年代後半のこと。日本列島が光り輝いていたころである。まあ、バブルだったが……。
日経平均株価は1989年末に3万8915円の史上最高値をつけ、東証の時価総額は600兆円に膨らんだ。ちなみに、89年末のNYダウは2753ドル、時価総額は400兆円にすぎなかった。それが現在はどうか。
NYダウは今年1月5日に3万6952ドルまで駆け上がり、時価総額は5000兆円を超えた。一方、日経平均株価は30年を経て、いまだに史上最高値を抜けずにいる。情けない話じゃないか。
なぜ、こんなに差(明暗)がついてしまったのだろうか。筆者は89年11月のベルリンの壁の崩壊(東西冷戦構造の終焉)にあった、と考えている。
東西冷戦構造の終焉とともに、ロシア、中国、ベトナム、東欧諸国などが低賃金を武器に資本主義陣営に殴り込みをかけ、大競争時代に突入した。同時に、役目を終えた日本叩き(バッシング、パッシング、ナッシング)が始まった時期と重なる。