NY市場が世界大恐慌以来の株安記録 弱気相場入りで日本株から資金流出か
米国の相場格言に「5月に株を売れ」がある。先月初旬以来、当コラムで「リスクオフ」と何度も警告してきたが、先週末、NYダウは8週連続で下落した。1896年から算出が始まったNYダウの最長続落記録は8週連続で、今回は1932年の世界大恐慌以来、90年ぶり2回目の最長続落を記録した。今週も下げ止まらなければ9週連続と、過去最も長い株安になる。
先週末、S&P500とナスダック総合指数も7週連続で下落し、ドットコム・バブルがはじけた2001年以来、最長となった。S&P500は一時、1月3日に付けた終値での最高値から20%超、下落する場面もあった。
通常、過去1年の高値からの下落率が20%を超えると「弱気相場」入りとされる。すでにSNS関連など成長株の多いナスダックは、21年11月に記録した終値での最高値から約27%も下落している。
そのような情勢下、バイデン米大統領はアジアを歴訪。半導体などのサプライチェーン強化に向けて連携し、脱ロシアに加えて脱中国依存を図りたい考え。バイデン氏は韓国の尹錫悦大統領とサムスン電子の半導体工場を視察した。