ロシアの軍事費はアメリカの12分の1…経済力がモノをいうウクライナ紛争
東西冷戦構造の復活? これはちょっと違う。西側(民主主義)陣営と強権国の対立である。いや、これも正しくない。両陣営は複雑に絡み合っている。ただ、いえることは戦後の国際秩序が崩壊、国連が機能不全に陥っている事実だ。ロシアの暴挙を止められない。G20も同じだろう。
ロシアはG20のメンバーだし、参加国の中国、インド、ブラジル、南アフリカ、インドネシア、メキシコ、トルコ、サウジアラビア、アルゼンチンはロシア制裁に加わっていない。半数がロシアに“同調”している。
とはいえ、今回の戦争はロシアには厳しい。いまや、ウクライナ紛争は総力戦だ。その場合、経済力がモノをいう。
ちなみに、ロシアのGDPは1.7兆ドルにすぎない。アメリカのGDP(23兆ドル)の14分の1だ。西側陣営の上位10カ国では46兆ドルである。
先の第2次世界大戦ではGM、クライスラー、フォードなどの工場が戦車、砲弾、機関銃、航空機を量産した。フォードはB-24爆撃機を1時間に1機のペースで生産したという。