翻弄されたファーストレディー…夫プーチンは「スパイから足を洗う」約束を破った
ロシアのプーチン大統領と30年間連れ添ったリュドミラ夫人。2013年に離婚(翌年成立)に至った共同生活は幸せだったのだろうか。当たり前だが、彼女ほどプーチンと間近に接した人間は他にいない。ウクライナ侵攻で今、世界中がロシアに振り回されているが、地方都市カリーニングラード出身のリュドミラの人生もまた、この男に翻弄されたに違いない。
「円満離婚」は2人でバレエを鑑賞した後、国営テレビを通じて発表した。しかし、夫婦仲が良ければ別れる必要はない。プーチンの「愛人」説はさておき、リュドミラはリュドミラなりに、不満を抱えていたようなのだ。
■かごの中の鳥
「彼はバンパイア(吸血鬼)よ」。こう軽口をたたける仲のドイツ人女性がいた。旧ソ連国家保安委員会(KGB)を退職し、故郷サンクトペテルブルクの第1副首相として対外関係などを担当したプーチンを通じ、出会った友人だ。
女性の著書によると、リュドミラは電話で、夫がスパイの世界から足を洗うと約束していたのに、破って1998年に連邦保安局(FSB)長官に就任したことを嘆いた。