ロシア軍はオンボロ無線で作戦ダダ洩れ…戦闘中にスマホで“出会い系”に熱中し士気低下
ウクライナ東部の掌握に向け、重大局面を迎えているロシア軍。侵攻開始から間もなく2カ月が経とうとする中、士気に問題アリだ。
英国防省は17日、戦況分析を公表し「ロシア軍はベラルーシからウクライナ東部に戦闘装備や支援物資の再配置を続けている」と指摘。攻撃の手を緩める気配はないものの、士気が高いかどうかは疑問だ。
侵攻開始当初から、ロシア軍の通信はボロボロ。暗号化されておらず、作戦がダダ漏れだった。英エコノミスト誌(3月28日付)によると、最新鋭の軍用無線「アザート」がロシア軍の一部にしか行きわたっておらず、民生用の古い無線機を使っている可能性があるという。
実際、戦闘中のロシア軍の周波数帯に、ヘビーメタルや2012年に世界中でヒットしたK-popの「江南スタイル」を流されたとの報告もある。軍事ジャーナリストの世良光弘氏がこう言う。
「そもそもロシア軍の通信技術は脆弱な上、無線機に汎用品を使っているのだから話になりません。民兵ならまだしも、正規軍ではあり得ない失敗です。平時から特殊回線を用いて暗号通信のやりとりをしているのかすら疑問です。ミサイルや戦闘機など重厚長大な兵器にばかり投資し、通信インフラなどの目に見えない軍事技術を軽視してきたのではないか」
最新鋭ではない“オンボロ無線”を掴まされるのだから、前線の兵士もたまったものではない。
士気の低さは戦場で“出会い系”に熱を上げる兵士がいることでも分かる。
英デーリー・メール紙は3月、英国の情報機関がSNSを通じ、ロシア兵の動きを追跡していると報じた。
記事によると、マッチングアプリは情報機関にとって「宝の山」であり、特にロシア兵士は無防備で軍事作戦が筒抜けだったという。侵攻から2週間足らずの頃の話で、そんなエピソードが出てくるぐらいだから、士気の低さは推して知るべしだろう。
「敵領土内でスマホを使うこと自体、あり得ない。自ら『ハッキング、盗聴してくれ』と言っているようなものです」(世良光弘氏)
「プーチンによる、プーチンのための戦争」に嫌気が差して当然だ。