都心の中古マンション在庫が増加傾向に…日本の不動産市場はどうなる?
新型コロナウイルスの感染拡大を経て、株価は右肩上がりを維持しているが、ここ最近、米国債の長短金利が逆転する現象「逆イールド」が見られることで景気後退が懸念され始めている。
■1年を切った日銀黒田総裁の任期
そんな中、アベノミクス以降、日銀主導の金融緩和により高騰が続く日本の不動産市場にも若干の変化が見られるという。
東京カンテイによると、2月の首都圏の中古マンション価格は、4597万円と10カ月連続で上昇。東京23区では、新築の供給減にともない2020年に入ってから中古の在庫数が減少傾向だったが、21年5月を底に増加に転じているという。
「新築に連れ高していた都内の中古物件ですが、住宅ローン金利が少しずつ上がってきていることもあり、様子見の人が増えているように感じます」(不動産アナリスト・長谷川高氏)
米国はインフレ退治のため米連邦準備制度理事会(FRB)が量的引き締め(QT)を行う見通しの中、日本は依然として量的緩和を継続している。