みずほFG木原正裕新社長が旗振り役 グーグル提携の背景にある「ドラッガーの教え」
みずほフィナンシャルグループ(FG)とグーグル・クラウド・ジャパンは3月23日、DX(デジタルトランスフォーメーション)分野での戦略提携で合意したと発表した。みずほは昨年2月からのシステム障害を受け、デジタル戦略で後れを取っており、グーグルの技術・ノウハウを借りることで反転攻勢をかけるという。まず、クラウド技術を活用したマーケティングやスマホ・ネットバンキングで協働する。
みずほのシステムを巡っては、昨年2月以降、11回にわたり障害を起こし、金融庁から業務改善命令を受けているが、みずほの広報は、「今回の提携はシステム障害の改善とは全く関係ない」と説明する。だが、金融界では「システム障害に伴う業務改善命令で、みずほのシステム開発、とりわけ新商品の開発は金融庁の指導でストップしてしまった。グーグルとの提携はその穴を埋める狙いもあるのではないか」(メガバンク幹部)との声も聞かれる。システムをクラウド化する布石というわけだ。
また、今回の提携を通じて、「グーグルに人材を派遣し、システムに関する企業文化を刷新させたいという新経営陣の思いがある」とみずほ関係者は語る。