<13>購入計画が年齢のカベにブチ当たり…52歳だと35年返済ローンが使えない
マンション編(3)
都内の中堅企業に勤務する広井望(仮名)は、千葉県船橋市の賃貸マンション住まい。52歳にして、初めてのマンション購入を考え始めた。自己資金1500万円と住宅ローン5000万円で6000万円台の物件までは手が届くのではないかと思っている。ところが──。
首都圏のマンション価格がどうなっているのかを調べてみると、新築マンションはこのところ急上昇し、2021年の平均は6260万円まで上がっていることが分かった。広井の予算なら何とか手が届きそうだが、購入に当たっては税金や各種の手数料などがかかるので、これ以上高くなると厳しくなる。
「早く買わなければ」と焦りが強まっているが、現在52歳の広井にとっては想定外の障害があることが分かった。いろいろ調べているうちに、住宅ローンには年齢の縛りがあることが判明したのだ。
当初は最長の35年返済まで可能と考えて、妻が言う「月額15万円まで大丈夫」を前提に、銀行のシミュレーターで試算して、5000万円強まで借りられると考えていた。ところが、それは間違いだった。