日本人は幸せなのか…6つのデータで読み解く「日本経済」の深刻

公開日: 更新日:

 未来の日本はどうなるのか。統計やアンケートから日本の姿を見てみた。さまざまなデータから浮かび上がってくるのは、いささか深刻な実態だ。

■ますます加速する少子高齢化

 少子高齢化と言われて久しいが、実態はどうなっているのか。日本の人口は2008年に1億2808万人とピークを迎えた。その後、人口は減少を続け、20年に1億2410万人。10年ごとに1000万人ずつ減少していき、60年には8600万人台になる見込み。男性の平均寿命(20年)は81歳、女性は87歳と年々延びている一方で、出生率が下がっているため、すでに14歳以下より、75歳以上のほうが人口は多く、30年には75歳以上は2200万人を超える。高齢者の多死社会が到来している。さらに高齢者(65歳以上)の一人暮らし世帯も増えている。高齢者のうち19%(630万人)が一人暮らし世帯である。

 そんなおひとりさまの多死社会に自治体も備え始めている。神奈川県大和市では21年7月、全国で初めて「終活支援条例」を施行した。同市ではおひとりさま政策課も設置し、おひとりさま高齢者への支援を充実させる。同課によると相談内容で多いのは「葬儀」「墓」「終活とはなにか」など。今後、高齢独居老人対策に取り組む自治体は増えていくだろう。

増えていた富裕層

 老後には2000万円の貯蓄が必要だとしばしば言われるが、日本人の金融資産はどうなっているのか。「グローバル・ウェルス・レポート2020」によれば、2019年における日本の富裕層は約330万人いると報告。「富裕層」とは、純資産1億円以上とされる。日本は米国、中国についで3位の数だ。ただし総人口に占める富裕層の割合は2.6%と世界で8番目。

 日本の金融資産形成の特徴は、カネのかかる子育てが終わった50代から進む。米国型の超富裕層ではなく、雇用を維持しながら貯蓄を積み重ねていき、富裕層の仲間入りをするコツコツ型が日本だ。富裕層は2013年のアベノミクス以降急速に増えている。

65歳以上になっても働く人が増加

 富裕層は増加しているが、とても生活で実感はない。かつて60歳だった公的年金の受給開始年齢も段階的に引き上げられ、一般的な定年とされる60歳以降も働き続ける人は増えている。

 非正規雇用は1992年に958万人だったが、2017年には2036万人と倍増。1990年は非正規は20.2%だったが、2019年は38.3%と4割に増加した。正規雇用社員は04年以降ほぼ横ばい。

 非正規労働者でも高齢者(65歳以上)の割合が高まっているのだ。65歳以上の非正規は92年に57万人だったが17年には316万人と5倍以上。45歳から54歳も倍以上に伸びた。正社員として働く機会がなく、非正規として働いている「不本意非正規」の割合は全体の14.3%程度であり、少ないという指摘もあるが、時給でみると45歳から49歳は正規雇用は2251円、非正規雇用は1270円と半額近い。

 非正規雇用は正規雇用に比べて教育時間も少ない。また、非正規の増加に伴い、労働組合の推定組織率も激減し、1950年代には50%あったものが、19年には16.7%に。労働者の声が経営側に反映されにくくなっている。

気づけば外国人頼みの国に

 在留外国人数は増加傾向。2010年には208万人だったが20年には288万人に。前年比4万6000人減だが、コロナ禍で技能実習生と留学生が減少したため。

 かつて日本に最も多かったのは韓国・朝鮮人だが、いま最も多いのが中国人で、2位はベトナム人。江戸川区のように日本人より外国人の増加数が多い自治体もある。

世界の中の日本 強い米国、目立たぬ日本

 先進国の集まりといわれるOECD(経済協力開発機構)加盟国。38カ国のうち日本はどのような位置にあるのか。主な統計を見てみよう。

 先進国の中ではどの指標も中ほどであり、突出したものはない。米国の経済力の強さが目立つ。

■世界の幸福度ランキング、日本は56位

 国際連合SDSNが3月20日に発表した「世界幸福度ランキング2021」。1位のフィンランドは4年連続で1位だった。アンケートは、人口あたりGDP、社会的支援、健康寿命、人生の選択の自由度、寛容さ、腐敗の認識の6つで指標から算出される。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    プーチン大統領の最側近で軍参謀総長「行方不明」報道の不気味…粛清かケガ療養か

    プーチン大統領の最側近で軍参謀総長「行方不明」報道の不気味…粛清かケガ療養か

  2. 2
    あの国営放送が“プーチン戦争”批判を展開!ロシアでいま起こっていること

    あの国営放送が“プーチン戦争”批判を展開!ロシアでいま起こっていること

  3. 3
    プーチン大統領哀れ四面楚歌…北欧2カ国NATO加盟に余裕の笑みも軍事同盟国が“仲間割れ”

    プーチン大統領哀れ四面楚歌…北欧2カ国NATO加盟に余裕の笑みも軍事同盟国が“仲間割れ”

  4. 4
    チケット大量カラ予約で注目…日本体操界が直面する内村航平と村上茉愛の大き過ぎる穴

    チケット大量カラ予約で注目…日本体操界が直面する内村航平と村上茉愛の大き過ぎる穴

  5. 5
    ウッズの全米プロ“下見ラウンド”にツアー仲間から批判の声 クラブプロ帯同しコース情報入手

    ウッズの全米プロ“下見ラウンド”にツアー仲間から批判の声 クラブプロ帯同しコース情報入手

もっと見る

  1. 6
    巨人4番・岡本和が21打席連続無安打…大不振に「2つの要因」元師匠・内田順三氏が指摘

    巨人4番・岡本和が21打席連続無安打…大不振に「2つの要因」元師匠・内田順三氏が指摘

  2. 7
    綾瀬はるかと木村拓哉は惨敗か…ドラマに必要なのは「この先どうなるか」の期待感

    綾瀬はるかと木村拓哉は惨敗か…ドラマに必要なのは「この先どうなるか」の期待感

  3. 8
    日本ハム野村佑希が顔面死球で流血退場してもアッサリ 新庄監督の怖いくらいの“シビアな目”

    日本ハム野村佑希が顔面死球で流血退場してもアッサリ 新庄監督の怖いくらいの“シビアな目”

  4. 9
    華原朋美「男を見る目」だけは涵養されず…離婚ほぼ一直線で歌手活動にまた支障

    華原朋美「男を見る目」だけは涵養されず…離婚ほぼ一直線で歌手活動にまた支障

  5. 10
    山下智久「正直不動産」が絶好調! その裏に透ける不動産業界の“不正直事件”

    山下智久「正直不動産」が絶好調! その裏に透ける不動産業界の“不正直事件”