キーエンス<上>保有資産は約4.2兆円! 創業者・滝崎武光が日本一の大富豪に
FAセンサーなど検出・計測制御機大手のキーエンスの創業者、滝崎武光がファーストリテイリングの柳井正会長兼最高経営責任者(CEO)を抜いて日本一の富豪となった。米通信社ブルームバーグ(9月14日付)が報じた。
滝崎の保有資産は382億ドル(約4兆2000億円)。2020年の初めからキーエンスの株価がほぼ倍増したのが大きく寄与した。国内2位の柳井は356億ドル(約3兆9000億円)。21年にファーストリテイリングの株価が下落して、およそ5分の1の資産を失った。
〈工場自動化(FA)の起業家が小売業界を代表する大物を抜いてトップに立ったことは、新型コロナウイルスの感染拡大が、富の移転を促していることを示す一例と言える〉。ブルームバーグは、こう分析した。
キーエンスの株価は9月14日、7万6210円の上場来最高値を記録した。20年の始値(1月6日)3万8500円から右肩上がりの上昇をつづけ、株価は2倍になった。
9月初めに発表された日経平均採用銘柄の定期入れ替えでキーエンスの新規採用が決まったことが追い風となり、株価は急騰した。キーエンスは任天堂や村田製作所とともに10月1日付で日経平均採用銘柄となった。