インフレの先行指数「CRB指数」を見逃すな
国内でサラダ油やパスタといった生活に密接な食料品の値上げが広がっている。大豆や小麦などの国際価格が高騰しているためだ。農産物に限らず、さまざまなコモディティー(商品)価格の上昇が続いている。前年同月比の上昇率を見ると原油が2倍強、銅は5割高、小麦は3割高である。こうした状況で注目されているのが、国際商品の先物価格で構成される「CRB指数」である。昨年来の推移を見てみると、安値はコロナ危機が声高に叫ばれた20年4月21日の106.29で、その後は右肩上がりが継続しており、21年10月26日は2倍以上の241.18になっている。
ちなみにCRB指数は次の4グループ19品目から構成されている。①エネルギー=構成比39%(原油・暖房油・無鉛ガソリン・天然ガス) ②農産物=34%(トウモロコシ・大豆・砂糖・綿・ココア・コーヒー・オレンジジュース・小麦) ③金属=20%(金・アルミニウム・銅・ニッケル・銀) ④畜産物=7%(生牛・豚赤身肉)。