今や“お宝”ではなくなった新規公開株 意外とリスクが高い理由
個人投資家に人気が高い新規公開株(IPO)は、必ず儲かるといわれてきた。上場前に取得できれば、上場日の「ご祝儀初値」で売却して利益を得られる可能性が高いからだ。
しかし近年、状況が変わってきた。IPO株の初値と公開価格を調べてみると、18年は勝率89%(上場90件80勝9敗1分)、19年は勝率86%(90件77勝12敗1分)、20年は勝率75%(93件69勝23敗1分)。そして今年は足元で84件上場し勝率は92%(77勝6敗1分)である。意外に多くのIPO株の初値が公開価格割れしているのだ。どのようなIPO案件で初値が公開価格割れするリスクがあるのか。
①東証1部上場案件 18年以降で17件あったが、半数以上の10件(59%)の初値が公開価格割れした。大型案件ゆえ大量の初値売りが出てくるのである。ポピンズホールディングス、フォーラムエンジニアリング、さらに今月14日に上場したPHCホールディングスなどが該当する。