SBIホールディングス 新生銀へのTOB発表から1カ月…カギは「公的資金」の清算

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 SBIホールディングスが、新生銀行に対するTOB(株式公開買い付け)を発表して1カ月余りが経過した。新生銀を傘下に収め、複数の地方銀行と連携する「第4のメガバンク」構想の核に据えたいSBIと、事前に協議がなかったとする新生銀が対立。敵対的TOBに発展する見通しとなる中、公的資金を抱える新生銀がSBIの提案を拒むには株主への明確な説明が求められそうだ。

 新生銀は公的資金を注入されているが、返済が進んでいない。株価が長期に低迷する中、安値での処分は国民負担が生じるためで、今なお約3500億円が残る。

 約30年にわたって企業買収や防衛策に携わり企業法務に精通する中島茂弁護士は、今回の問題の本質を「新生銀が抱える国民への借金(公的資金)をどう清算するかにある」と強調。「新生銀には公的資金返済や経営刷新を進めてこなかった説明責任があり、ハンディがある」と話す。

 新生銀は、新株予約権を用いた買収防衛策の是非を株主総会に諮る意向だ。ただ、総会に向けて露骨な委任状争奪戦が繰り広げられる事態は、公的な性格を持つ銀行にはそぐわないとの見方がある。中島氏は、両者とも個人株主を尊重し、金融機関にふさわしい経営理念を示すことが不可欠とみている。

 国内外のM&Aに関わる岡田孝太郎弁護士も、新生銀が公的資金を放置してきた責任は大きいとして、防衛策が株主総会を通過しないシナリオも「あり得る」と予想。金融庁は今回のTOB開始に事実上ゴーサインを出しており、「SBIによる新生銀刷新の可能性に賭けたとも見える」と分析する。

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