日大背任事件で逮捕の大富豪“アベ友”籔本雅巳容疑者は政界のタニマチ気取り【献金リスト付き】

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 有名力士の後援会長を務めた「好角家」は、政界のタニマチでもあった。日大付属病院の建て替え工事を巡る背任容疑で逮捕された関西の巨大医療グループの元トップは、安倍元首相とゴルフを何度も共にした“アベ友”だ。ひいきの政治家は安倍元首相に限らず幅広い。

 ◇  ◇  ◇

 籔本雅巳容疑者(61)は1995年、父親の後を継ぎ医療法人「錦秀会」(大阪市)の理事長に就任。多角化を進め、大阪府内と神戸市に病院や介護施設など計30施設を持つ巨大グループに成長させた。全体の病床数約6000床は関西屈指。資産家としても知られ、2004年には約3億8400万円の所得税を納め、府内の高額納税者番付3位に名を連ねた。

 池田市にある地下1階、地上3階建ての自宅はまるで要塞。大阪の夜景が一望できる高台に約430坪の土地を持ち、増築を重ねた延べ床面積約1545平方メートルもの大豪邸がそびえ立つ。

「フェラーリ愛好家で、シェパードやドーベルマンなど複数の犬も飼っています。毎日、決まって午前11時には宅配業者が山のようにアマゾンの段ボール箱を届けていました」(近隣住民)

医療つながりで献金

 趣味はゴルフ。互いの父親同士が昵懇だった縁で安倍氏ともゴルフ仲間となり、2人は「晋三さん」「ヤブちゃん」と呼び合う仲だという。安倍氏が休暇のたび、籔本容疑者は大阪から山梨・河口湖畔にある安倍氏の別荘近くのゴルフ場に馳せ参じるなど、第2次政権中には首相動静に少なくとも十数回、登場していた。

 中山泰秀・前防衛副大臣の有力後援者で仲人を務めたほど。11~19年に個人献金のほか、錦秀会、兵庫錦秀会名義で献金やパーティー券を購入し、計2278万円を中山氏側に渡した。他の政治家の関連政治団体にもカネが入っている(別表)。

 厚労相を2度経験した田村憲久衆院議員には1度目の退任後に錦秀会名義で献金。国民民主を離党し、参院自民会派入りした桜井充・元厚労副大臣は医師でもあり、医療つながりを感じる。

北新地で「年収はイチロー並み」

 籔本容疑者は元横綱・朝青龍の大阪後援会長を務めた後、日大出身の遠藤関の後援会長となり、日大相撲部OBの田中英寿理事長との関係を深めていった。文字通りのタニマチは政治家にも、その感覚で接していたのか。

「大阪・北新地のクラブ街でその豪遊ぶりを知らない人はいないはず。製薬会社関係者や大学病院の医師、政治家ともつるんで飲み歩き、『俺の年収はイチローと同じくらい』と豪語しては、ひと晩で何百万円も使っていましたよ」(籔本容疑者を知る関係者)

 ただ、近年はグループ経営が悪化。資金繰りに窮していたようだ。

「系列病院の大規模改修工事に必要な資金融資をメガバンクに申し込んだところ、条件に『理事長解任』を突きつけられたと聞いています。そこで共に逮捕された日大理事の井ノ口忠男容疑者にすがり、井ノ口容疑者へのキックバック込みで籔本容疑者側にカネが渡るスキームをひねり出したのではないか。皮肉にも事件発覚後の9月17日に籔本容疑者が理事長を辞任すると、融資はトントン拍子で進んだもようです」(別の関係者)

 錦秀会は「取材はお受けいたしかねる」と回答。不正に渡った2億2000万円の一部を籔本容疑者は遊興費など私的に使っていたという。このずぶとさがなければ、政界のタニマチを気取れないのか。

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