「連合」初の女性会長が決まるも多難な船出…総選挙での野党結集へ早くも正念場
「ジェンダー平等」「多様性推進」を主唱する組織として、それを体現してみせたといったところか。連合(日本労働組合総連合会)の新会長に芳野友子氏の就任が決まった。1989年の発足以来、女性会長は初めて。今年秋の総選挙を控え、野党結集に向けての求心力が早速試される。
芳野氏は55歳。工業用ミシン世界最大手・JUKIの労組出身で、2015年から金属・機械系の中小メーカー労組などでつくる産業別組合・JAM(ものづくり産業労働組合)の副会長を務めてきた。「いろいろな組織との交流が積極的にできる人。主張は明確で発信力にも期待できる」(神津里季生前会長)という。
ナショナルセンター(中央労働団体)では昨年、共産党系の全労連(全国労働組合総連合)で初の女性議長が誕生している。全日本教職員組合(全教)出身の小畑雅子氏で、今回の芳野氏の就任により全国労働組合連絡協議会(全労協)を含む3大ナショナルセンターの2つまでが女性トップということになる。